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解っていないなりに考えた事を書きなぐり

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電気は足りてる?足りてない?

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前回このブログ

『「大飯再稼動で火発止めたんだから、火発だけでも足りていた」云々は、火発の最大発電量(他社融通含む)を既に超えてる日が数日あった時点で嘘確定。

と書いた。

しかし過日の大阪府市エネルギー戦略会議では「結果論だが、大飯原発再稼動が無くとも足りていた」と報告。


ツイッターではこんな記事が大量にリツイートされていた。
関電「電力不足予測過大だった」 大飯3・4号機の3倍増 出典:京都民報Web

関電自身がそう言ったかの様なタイトルだが、そんな発表は一切無い。

いい加減、火力や水力で最大発電量が継続出来るかのような嘘はやめるべきだ。

しかし、原発の運転阻止を運動としてやっている東京新聞や中日新聞等の地方紙から、この様な虚報が絶える事は無いと諦めている。 因みに京都民報は共産系なので推して知るべし。


彼らの言う「足りていた」はまさに結果論であり、原発無しでは一時97%を越えていたとも言われる使用率でさえ「足りていた」範疇に入るのだろう。
関西は安定、九州は綱渡り 大飯3号機 営業運転開始 出典:SankeiBiz


記録的豪雨の続いた一ヶ月前と違い、夏場の渇水対策で全てのダムでのフル稼働は困難だ。
たかがクラゲの影響で原発一基分近く発電量が低下した事実もある。

それともピーク時に揚水をフル稼働させる為、毎日終日、火発を焚き続けろというのか。

・様々な問題が発生しつつも稼動を続ける火力発電所で大事故が起こったら
・これに猛暑による需要急増が重なったら

考えるだに恐ろしい。


今の所こうした事態には至っていないが、だから足りていた等と専門家と称する人までが言うのは無責任に過ぎる。

「もしもと言うなら、原発事故の方が被害は甚大だ」と言われるかも知れない。

その為に対策した結果の安全確認は福井県原子力安全専門委員会が行った。
福島第一原子力発電所事故を教訓とした県内原子力発電所の安全性向上対策について(大飯3、4号機の安全性について)[ PDF, 6677KB ]

例えば「大飯には福一で問題になったベント設備が未設置」と不安に思われるなら、福島のBWRと福井のPWRは構造が全く違うという事を先ず調べ、上記の報告書を読んで頂きたい。

安全対策は既に万全だとは言わない。

この原発に現状の対策であれば、全交流電源喪失等の過酷な状況でも何とかなりそうなので、それよりも計画停電の方が危険度は高いと考えているだけ。



秋になり、若しかしたら火力だけでも今夏は間に合わせられたという結果が出るかも知れない。

恐らく橋下市長は「もう足りるから大飯を止めろ」と言い出すだろう。

即時脱原発論を喧伝し、関西経済を電力不安に陥れた飯田哲也氏も、山口県知事選で負けた挙句に出戻って来る。
飯田哲也氏、特別顧問復帰へ 大阪府市が要請 出典:47NEWS(よんななニュース)


だが、既にある核燃料を使わず原発を動かさない事で、足元を見られたスポット価格を突きつけられている化石燃料を買い漁った結果、電気代が高騰してよいわけが無い。

「燃料はもっと安く買えるはずだ」とよく聞くが、では日本の商社がわざと高く買っていると?

TVで繰返しやっていたが、天然ガス産出国内やそこからパイプラインで気体のまま輸入出来る国々と、ガスをプラントで液化処理、LNGタンカーの運搬費用が上乗せされ、ある程度高くても買わざるを得ない日本を単純比較し「高く買い過ぎだ」と言われても「当然だ」としか返せない。

ガス価格の原油リンクに関しては以前から交渉しており、最近は成果も出ている。
米産LNG調達へ、17年から220万t―初の市場価格準拠方式/大阪ガス 出典:ガスエネルギー新聞

今すぐ安く買える方法を知っているなら、商社に教えてあげてほしい。 彼らは喜んでそうする。

エネルギーの為に戦争中の米国と、サハリン2を半ば強奪したロシアと、交渉を有利に運ぶ術を教えてほしい。

自分の都合で生産量を調節出来る側、突如不足して大量に欲しい側、どちらが強い立場にあるのかは明白。

映画館で300円のジュースに対し「ファストフード店なら100円だ!」と叫ぶ虚しさを理解すべき。


そもそも産業部門がかなり節電している時点で電気は足りていない。
デフレ不況で瀕死の状態なのに火力へシフト=電気代上昇を望む気が知れない。

不況は人を殺すのに。


家庭部門は、健康に影響の無い程度に節電してくれればそれで良い。

平日昼間でもネット等で叫び続ける反原発派が、特に頑張って節電しているようにも見えない。

電気は足りていると言いつつ、家で空調つけてテレビ見てる人は直ぐに切り、商店や公共施設へでも行けばどうか?

飯は家で作らず外食するとか。

「皆が節電すれば電気は足りる」と、産業を無視して簡単に言う方は「節電死」という言葉が流れでもしないと理解出来ないのではないか。



原発4基分 和歌山の火力建設再開…関電方針 出典:読売新聞

老朽火力のリプレースだけでも一基7~8年程度かかる事が解る。

安価な石炭や、ガスを効率良く燃やせる最新式火力発電所の新設計画も聞こえてこない中、「原発止めても何とかなる」といった何となくの掛声に乗せられるほど夢想的ではないので、これからも現実を見て判断する。


※ 8/17 天然ガス輸入価格の件を加筆



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